湿疹・皮膚炎
湿疹・皮膚炎
お子さまの皮膚は、大人に比べてとても薄くデリケートです。外的刺激から守る「バリア機能」がまだ十分に発達していないため、汗・よだれ・食べこぼし・衣類のこすれ・乾燥など、少しの刺激でも赤みやかゆみを伴う「湿疹」や「皮膚炎」を起こすことがあります。
湿疹・皮膚炎は、皮膚に炎症が生じて赤み・かゆみ・ブツブツ・カサつきなどの症状が現れる総称で、原因や症状の出方はさまざまです。乳児期から学童期にかけてよくみられ、多くの場合は成長とともに改善していきますが、適切なスキンケアと早めの治療が大切です。
生後2週から数ヶ月までの間、乳児では生理的変化や様々な原因により脂漏性皮膚炎、おむつ皮膚炎や口舐め病、アトピー性皮膚炎といった湿疹を生じやすく、まとめて乳児湿疹と呼ぶことがあります。
赤ちゃんは脂腺がよく発達しているため、頭、顔(特に眉や鼻のまわり、耳の後ろなど)の脂漏部位にかさぶたや皮むけを伴う赤みやブツブツができやすくなります。
生後2週~8週ごろに生じやすく、多くは1歳ごろまでに自然軽快します。治療の基本は、やさしく洗い、適切なスキンケアをすることです。ぬるま湯やベビー用のシャンプーでやさしく洗い、保湿を行います。厚くこびりついたかさぶたは、オリーブオイルなどを塗ってふやかしてから洗い流すと無理なく落とせます。適切なスキンケアで軽快しない場合や症状に応じてステロイドの外用剤を使うことがあります。
乳児期や小児期に発症することの多い疾患です。痒みのある湿疹を繰り返し、「アトピー素因」(=喘息、アレルギー性鼻炎、結膜炎、アトピー性皮膚炎の家族歴や既往歴がある、血液検査でIgEが高い)を持つ場合が多いです。湿疹は特徴的な左右対称性の分布をとり、年齢により湿疹のよくできる場所が異なります。
原因は一つではなく、下記のような要因が複雑に関係しています。
アトピー性皮膚炎の治療の基本は、炎症を抑えることと皮膚の保湿です。
症状に応じて抗炎症外用薬(ステロイド外用薬、タクロリムス軟膏、デルゴシチニブ軟膏、ジファミラスト軟膏)、保湿外用薬等を用います。かゆみが強い場合には抗アレルギー薬を併用することもあります。同時に、毎日のスキンケアが非常に重要です。入浴時はゴシゴシ洗わず、低刺激の石けんでやさしく洗い、入浴後は保湿剤を適切な量、塗ることが大切です。
また、汗をかいた後は早めに着替えたり、寝具や衣類を清潔に保つなど、生活環境の工夫も大切です。
症状が改善しても、治療をすぐにやめてしまうと再発しやすいため、「良い状態を保つ治療(プロアクティブ療法)」を行うこともあります。これは、炎症が落ち着いたあとも間隔をあけて薬を塗り、再発を防ぐ方法です。
アトピー性皮膚炎は長くつき合う病気ですが、医師と相談しながら上手にコントロールしていけば、日常生活を快適に過ごすことができます。
お子さまの皮膚トラブルは、見た目の症状だけでなく、かゆみや不快感が強く、眠れなくなったり、機嫌が悪くなることもあります。
「そのうち治るだろう」と放っておくと、掻き壊しやとびひなどの感染を起こすこともあるため、早めに皮膚科を受診して適切な治療を行うことが大切です。
当院では、お子さま一人ひとりの肌の状態に合わせて、薬の使い方・スキンケア方法・生活の工夫まで丁寧にサポートしています。
かゆみや湿疹がなかなか治らない、繰り返してしまうなど、お子さまのお肌のことで気になることがありましたら、どうぞお気軽にご相談ください。
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