にきび
にきび
にきびは、思春期から大人まで多くの方が悩まされる皮膚の慢性的な炎症性疾患です。医学的には「尋常性ざ瘡(じんじょうせいざそう)」と呼ばれ、毛穴の出口が詰まり、皮脂がたまることで発症します。顔だけでなく、胸や背中など皮脂の多い部位にも生じることがあります。
にきびは主に次のような要因が重なって起こります。
にきびは症状の進行により段階が分かれます。
白にきび(面ぽう)
毛穴が皮脂で詰まり、白いポツポツが見える初期段階
黒にきび(面ぽう)
詰まった皮脂が酸化して黒く見える状態
赤にきび
アクネ菌が増殖し、炎症を起こして赤く腫れている状態
膿にきび
炎症が進行し、膿をもって痛みを伴う状態
放置すると、炎症が真皮層までおよび、にきび跡(色素沈着・凹み)として残ってしまうこともあります。早期に適切な治療を行うことが大切です。
皮膚科では、症状に合わせて次のような治療を行います。
外用薬
毛穴の詰まりを改善するレチノイド(アダパレンなど)や過酸化ベンゾイル、炎症を抑える抗菌薬の外用薬を使用します。毛穴の詰まりを改善する外用薬は、すぐに症状を改善させるというよりも、長期間継続することによりにきびのできにくい肌を作るものです。継続的に診察を受けることが大切です。
内服薬
炎症が強い場合は抗菌薬の内服を併用します。場合によっては漢方薬を併用することもあります。
また、当院では婦人科と同時に通院される方も多く、にきびとともに月経困難症等にもお悩みの方では婦人科を受診し、低用量ピルを開始することもあります。
面ぽう圧出(毛穴の詰まりの除去)
専門器具で皮脂の詰まりを取り除く処置です。
ケミカルピーリング・光治療(自費)
保険診療の外用薬が使用できない等の場合にはケミカルピーリングを行うことがあります
どの治療も医師の診断のもとで継続的に行うことが重要です。誤ったケアや市販薬で逆に悪化させてしまうこともあります。
治療とあわせて、日常のスキンケアもとても大切です。
にきびは一時的な皮膚トラブルではなく、体質や生活習慣が関係する「慢性皮膚疾患」です。正しい治療とケアを続けることで改善し、再発を防ぐことができます。
当院では、保険診療による治療を行っています。保険薬が使えない、治療継続していても効果が不十分、などの場合にはご希望に応じてピーリングや光治療などの自費治療も行っております。肌の状態や生活スタイルに合わせ、お一人お一人に合う治療法をご提案いたします。にきびでお悩みの方は、ぜひ一度ご相談ください。
酒さ(しゅさ)は、顔の中心部(特に鼻・頬・額・あご)に赤みやほてり、小さなブツブツ(丘疹・膿疱)が出る慢性の炎症性皮膚疾患です。成人以降、とくに30〜50代の女性に多くみられ、症状が長く続くことで「ずっと顔が赤い」「にきびが治らない」と悩まれる方も少なくありません。
酒さの主な症状は、顔の赤み・ほてり・毛細血管の拡張・ブツブツ・膿を伴う発疹などです。皮膚のバリア機能が低下しているため、刺激に敏感になり、スキンケア用品や気温の変化でも症状が悪化することがあります。
酒さの症状は次のように分類されます。これらは単独または混在して症状として現れます。
第1度(紅斑性酒さ)
鼻、頬、眉間、顎部に一過性の赤みが見られ、次第に持続性となり毛細血管が浮き出て見える状態を伴うようになります。寒暖や飲酒などで悪化し、痒みやほてり感、乾燥などを伴います。悪化要因は患者様によって様々です。
第2度(丘疹膿疱型酒さ)
赤みの上に、にきびのようなブツブツや膿疱が現れます。面ぽうは見られません。症状は顔全体に広がります。
第3度(瘤腫型酒さ、鼻瘤)
主に男性に多く、鼻の皮脂が厚くなり、こぶのように変形することがある(いわゆる「赤ら顔」「団子鼻」)。
眼型酒さ
目の充血、異物感や痒み、眩しさを感じます。
酒さの原因は明らかになっていませんが、さまざまな要因が病状を悪化させることが考えられています。
体質や生活環境によって悪化・改善を繰り返すため、「一時的な赤み」ではなく、慢性疾患としての管理が大切です。
酒さの治療は、症状の程度やタイプに応じて行います。
外用治療
丘疹膿疱型の場合にはメトロニダゾールゲルなどの外用薬を使用します。
内服治療
丘疹膿疱型の場合は、抗生物質(テトラサイクリン系)などを内服することがあります。
レーザー・光治療(自費)
毛細血管の拡張や赤ら顔が目立つ場合には、血管拡張を改善させるため光治療=IPL治療(当院の場合にはルメッカ)を併用することがあります。
治療の効果が現れるまでには時間がかかることもありますが、適切な治療とスキンケアを続けることで症状は安定しやすくなります。
酒さの肌はとても敏感で刺激に弱いため、日常のケアが非常に重要です。
また、にきび治療用の強い薬剤(ピーリング剤や高濃度ビタミンCなど)は酒さを悪化させることがあるため、自己判断でのスキンケアは避け、医師の指導のもとで行うことが大切です。
酒さは見た目の変化や慢性的な赤みによって、日常生活にも影響を及ぼすことがあります。しかし、原因を見極め、皮膚の状態に合った治療とケアを続けることで、赤みやブツブツを目立たなくし、安定した肌を保つことができます。
当院では、保険診療による薬物治療から自費の光治療・スキンケア指導まで、症状に応じたきめ細やかな対応を行っています。顔の赤みやほてり、繰り返す発疹でお悩みの方は、ぜひ一度ご相談ください。
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